不安障害を含む所謂神経症としては
・パニック障害
・SAD(社会不安障害 = 社交不安障害)
・IBS(過敏性腸症候群)
などが含まれます
労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度が昨年12月に施行されました。
その実施マニュアルには、この制度の「趣旨・目的」として「労働者のメンタルヘルス不調の未然防止(一次予防)が主な目的です。」と記されています。
今後は、いくつもの症状からくる悪循環のループに陥る前、本格的なうつ病などにかかって(罹患して)しまう前に、受診されることをおすすめします。
早期に受診されると内服薬も少なく、比較的速やかに改善がみられることが多々あります。
今までは診断基準からしても、うつ症状が明確にそろった状態(罹患後)まで辛抱され、受診された方々が数多くいらっしゃいました。その際の精神療法的アプローチは、うつ病を悪くさせないために、または症状がおさまってから再発、再燃防止をしていくためのものでした。悪循環の繰り返しや連鎖に陥らぬよう対処方法等を各々の状況に応じてお話し、時には対処の練習などもしていただきました。
しかし今後は本格的な症状、状態となる前に、不安耐性、ストレス耐性に気をつけながら環境、対人関係なども含め対処していけるようにしておいたり、解決を試みたり、折り合いをつけたりしておくことが、社会的(自身も含む)にも大事になっていくのではないでしょうか。
それは心の強化というような過剰さや、均一化を感じさせるものでは決してなく、心身ともに個人の個性、特性をうまく生かしながら、バランスをはかることが、多様性のなかに在る私たち一人一人の課題であると考えています。
2016年2月
菩提寺 伸人
2000年に西新宿で開院して以来、都庁前クリニックとして診療を行ってまいりました。
この度、ビルの建て替えを機にメンタルヘルス都庁前クリニックとして、
ほど遠くない場所に移転することになりました。
よりよい医療を提供できますよう、スタッフ一同これまで以上研鑽、努めてまいります。
宜しくお願いいたします。
2015年3月
菩提寺 伸人
職場や家庭など私たちをとりまく環境が変化すると、それまでと違ったやり方で新しい環境に適応することを要求されます。
このような外部の変化をストレスと呼びます。
変動の激しい現代は、まさにストレス社会といえるでしょう。
環境の変化に適応しようとすると、私たちの内部ではストレス反応と呼ばれる緊張状態を引き起こします。
これは誰にでも起こる反応です。
しかし過度なストレスがかかると、「心」が不安定になり、
精神的にも身体的にもいろいろな症状となって現れることがあります。
病院で検査をしても異常がないのに
血圧が安定しなかったり、動悸がする。
肩こり、耳鳴りが続く。
ストレスがかかったり、緊張すると、下痢・腹痛を起こす。
これらの症状は、「心」の状態が主な原因である場合が考えられます。
そして、私たちの誰もがかかる可能性があります。
一見、とらえどころのない症状のなかにも、専門家による適切な診断と治療によって改善できるものが数多くあります。
ストレスによる症状も、他の病気と同様に、早期発見・早期治療が大切です。
どうぞお気軽にご相談ください。
2000年8月
菩提寺 伸人